ピアノ協奏曲だが、トランペット独奏者がいるため ピアノとトランペットのダブルコンチェルトと 見なせる面白い協奏曲。特に終楽章のピアノと トランペットの楽しいフレーズの掛け合いが 楽しい。
この曲はすごく暗くて冷たい感じがする。 バイオリンのカデェンツァは見事だけど なにか氷のようなイメージを思い浮かべる。 なぜならこの曲を作曲する直前，ソ連からの 弾圧（ジダーノフ批判）を受けたのです。 演奏するのが困難であるのも有名。
ショスタコーヴィッチが嫌いでもこの 曲は大好き!!という人が多いぐらい ポピュラーな一曲。最初の暗い楽章から 最後の明るいファンファーレのような フレーズにいくまで，劇的な緊張感が みなぎる。最後の「歓喜」の楽章は 実はソ連による強制的な喜びを表して いうことが作者自身の話によってわかった。
第3楽章で楽章を追うごとにテンポが速くなる ベートーベンのソナタ「月光」のような曲の 構成。ショスタコービッチ特有の重い，暗い が揃っている。
戦争真っ最中に作曲されたこの曲はドイツ 軍によって包囲されていたレニングラードに よって初演され，世界中に放送された名曲。 第一楽章はあるフレーズを何回も繰り返す ことでインパクトを与えることに成功。 のちにバルトークが「管弦楽のための協奏曲」 でこのフレーズを引用したと言われている。
この交響曲はスターリンの死直後に作られた ため、スターリンの時代を振り返る曲と成っている。 特に第2楽章は激しく猛突進するような曲調となって いてこの曲最大の見せ場と成っている。また 最終楽章は彼のイニシャル(DSch)がメロディー になっていることも見逃せない。
ショスタコービッチはショパンコンクール2位
を受賞するほどの腕前ながらピアノ曲は少ない。
バッハの平均律を意識し、合計２４調の前奏曲
とフーガを作ったのだが、彼独特のモダンな
感覚と調性がマッチしていて非常に素晴らしい
出来となっている。まだそれほど有名ではないが
近年再評価が高まっていて是非とも聴いて欲しい
一曲である。
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