彼の最高傑作であるだけでなく、20世紀音楽の 代表作でもある。とくに評価が高いのは4,5,6番で 緻密な構成（シンメトリー）、高い演奏技術（ 重音、コルレーニョ、打楽器奏法）が要求 される。かれのその時代ごとの特徴が出ていて 面白い。
私のお気に入りの一つ。ピアノが打楽器的に 用いられている。とくにアクセントやリズム は彼の故郷ハンガリーの民族音楽の 影響を受けていると思う。
全６巻135曲の大曲集。始めは息子のピアノ教材として 作られたが、後の巻にいくとその傾向が弱まる。 特に第六巻の「ブルガリアのリズムによる６つの舞曲」は 有名。
ルーマニア民謡を題材にした舞曲。親しみやすく 素朴である。
バルトーク最晩年の作品。バッハ以来の 無伴奏バイオリンソナタの傑作と云われる。 構成，曲想はバッハのものに似ているが、バルトーク の洗練された書法が活かされている。なお 演奏が非常に困難な難曲である。
かれの代表作の一つ。印象主義、12音音楽 、民謡を採り入れながら も彼独自の世界を築く。各章の構成は非常に緻密である。 聞きてに常に緊張感を与える作品。
後期の代表作。晩年アメリカに渡ったかれを評価する 人は少なかった。また白血病（当時は不治の病）におかされ ていた。この曲は当時のボストン交響楽団の指揮者の委嘱作品 である。協奏曲の名のとおり、各パートが活躍することになる。
バルトークは作曲家だけでなくピアニストとしても有名だった。 第２協奏曲は彼の緻密な構成、ピアノの打楽器的手法が見られる 部分である。また第３協奏曲（未完）では彼晩年の特徴である 親しみやすいメロディーが全面に出ている。
ハンガリーのヴァイオリスト、セーケイの委嘱作品。 12音音楽を採り入れるだけでなく、微分音（半音のさらに半音など） を導入。高い演奏技術を要求される。
バルトークというと、弦楽四重曲や「管弦楽のための協奏曲」、 「弦楽器、打楽器、チェレスタのための音楽」が有名ですが、初心者が聞きやすいと はちょっと言えません。バルトーク独特のリズム感や民俗音楽性をたっぷり楽しめる 曲が、今回紹介する「2台のピアノと打楽器のためのソナタ」です。
この曲はバルトークの傑作期に書かれ、曲の構成が詳細に計算されているのが 特筆すべき事です。なんとピアノや打楽器の配置まで指定されていて、後の空間音楽を予知しているようです。お勧めなのが 第3楽章で、民族性豊かな音楽は現代音楽が好きでない人でも 楽しみながら聞ける事でしょう。
ピアニストはアルゲリッチという豪華メンバーで、
彼女の鋭角的な演奏がバルトークの爆発的な情熱を見事に演奏しきっています。値段も安めなので
まず現代音楽を聴きたい人にはお勧めの一枚です。